蓼食う虫-31

 
野菜のインフレに悩む季節に
 
 
 葉境とはよく言いますが 最近では正月の前後に急激に野菜がインフレを起こし レトルトや肉類を食べた方が食卓が豪華になる時期があります もっとも これをもって豪華だとか豊かだなどと言うのは的外れだと思いますからここは思いっきりの皮肉を込めておきましょう。
 こんな時期でもなぜか蕪は出回っています 白菜や大根のように日常的に食卓に出る野菜ではありませんが インフレの時期に葉の着いた蕪を見つけたら まるまる楽しんで見たくなる野菜の一つです。
                         イメージ 1                  浅漬   オイスターソース風味
 
蕪 二品
 
浅漬け
 
 ・ 葉付きの小蕪を用意し 葉は蕪の直径程度に切り揃え、根は大きさにもよるが 
  葉の元が着いたまま縦に 6or8分割します。
  ・ 容器にフタをしないで レンジで加熱した後 直ちに塩水に取り 浅漬けに
  してビニール袋に入れ  空気を抜いて密封し  冷蔵庫で一晩味をなじませます。
    浅漬けは好みの味で良いが 1パーセント程度の食塩と少量の水、昆布だしの
  素、少量の酢等で十分。
    塩麹や少量の砂糖、一味等も良いが 千枚漬けの素は甘すぎて好みではありませ
  ん。
 
 
 ・ 大きな蕪を用意し 葉は4~5㎝、根は縦に皮をむくようにそぎ切りにして軽く
  茹でます、 このとき葉の堅い部分は先に投入して 茹で加減を調整しますが 根
  はさっと茹でるだけで十分です
   時間があれば2時間程度流水にさらして 葉のあくを抜きます
 
 ・ 後は中華の要領で コンソメオイスターソース、醤油でさっと炒め煮にし 軽
  くとろみを加えます。
 
 オイスターソース風味は 流しの片隅に 蕪のすり流しを調理した後の野菜くずが置いてあったのを見つけた食いしんぼが ホクホクとして作ってみたのが最初でした、この時の名残で 1センチ程度の厚めに切った皮の切り方が持ち味で 今でも同じように切る癖が有ります。
 例によって シンプルなバージョンの紹介です 肉や厚揚げを加えれば 楽しさは広がるばかりです。
野菜の美味しさは意外なところに潜んでいるものです
    残り物の大根の皮や ブロッコリーの茎、キャベツの芯、スパイラルの葉
                                                              思っただけでワクワクしませんか。