蓼食う虫-117

Cooking for Geeks
 
肉塊を喰う-(5)
 
 私達が習う世界史は西洋史観ですが 東洋に目を向けると これが面白い、 パックス・ロマーナとか パックス・ブリタニカ なんて言葉がありますが  これって 西洋人が言ってることだけで 世界史的に見ると ヨーロッパは単なる文明の辺境だったことに気が付きます。 
 確かにローマは キリスト教を発明するまでは一隅の光明だったのですが  キリスト教は その後の1000年を暗黒史で塗り込めてしまいましたし イギリスは 植民地政策を日本が阻止するまでの100年間 火薬で世界に火を着けて回り 暴力によるワガママと混乱をもたらし 米国による パックス・アメリカーナが始まるまで 世界に安定などなかったことがわかります。
 地球規模の世界史感ではでは ペルシャと中国が中心で ヨーロッパは小さな国が延々と何百年も戦争を続けていただけで 最盛期ののスペインでさえ アジアにはなんの手出しもできずにいたことがわかります。
 
  イメージ 1
炊飯器で      柔らか鳥胸肉         ローストビーフ
 
低温調理

 鳥・豚肉  ・酒を振り ローズマリーとタイムを加えてビニール袋に入れ

        水に沈めて空気を抜いて閉じます。

       ・炊飯器に入れたら ポットのお湯を加え 70度で90分、肉汁が澄ん
        でいれば完成。
       ・鶏胸肉だと ジューシーで 手で割けるので 応用が広がります
        豚肉はそのままカットしても 軽く燻製にしても美味しいし たくさ
        ん作って冷凍しておけば直ちにツマミ。
 
 牛肉    ・フライパンで表面に焦げ目を付け 同様にして 60度で90分保温し
        た後(70℃だと40分)  スイッチを切って そのまま冷ましたら 
        失敗なしのローストビーフ
       ・ステーキだと60℃-60分(70℃-40分)で取り出したら 見ずに漬け
        て粗熱を取り 表面をバーナーでさっと焼くだけ
        手間はかかりますが フライパンで焼くのとは異なり 失敗がなく
        柔らかさとジューシーさが格段に違います。
 
 低温調理の原理は わかってはいたのですが 調理器具が高額なので導入をためらっていた所 ふと調べた我が家の炊飯器の保温温度が60℃と70℃、 なもんで こりゃ便利とばかり早速応用、お宅の炊飯器の保温設定を調べてみる価値はあります、60度は肉の調理には最適なのです。 
 肉の塊を木に刺して焼いたステーキは ただのソテーに、 焚き火で炙っただけのローストビーフは オーブンを使い 炊飯器を使い 調理法の進化で 時間もかからず 管理も楽になって  ローストじゃなくなり ついには ボイルドへと変化しましたが これも科学の賜物、 本来は キャンプの焚き火で焼いたステーキをかじりながら じっくりと炙るロースト・ビーフの香りを楽しむのが ロマンと言うものです。
 
 アメリカの他に世界に安定をもたらした強者は なんと言ってもチンギスハンによるパックス・モンゴリカ、1000:1の人口で当時の世界に受け入れられた理由は 情報・通信の自由化、知識の共有、政教分離、諸宗教の共存、国際法と外交特権、 これって 全て近代世界の基礎を担ってるじゃありませんか。
 クリルタイの開催のため  彼らが侵攻を止めたヨーロッパでは 紙と活字印刷が伝わったおかげで宗教改革が始まり、文化・芸術の伝播によりルネッサンスが起こっていますが 発達した安全な交易路のため 中央アジアの風土病であったペストの世界的蔓延を招き 当時の1/2~2/3もの人が亡くなっています、このため都市部の知識人が急にいなくなり 世界の輝きは失われ 交易なしでは自立できなかった帝国は分散し モンゴルが草原に帰ったのは わずか100年後 。
  伝説とともに草原へ帰った英雄達 ・・・・・・・いいね  
   ところが イギリスが引っ掻き回した世界は 未だにアメリカが後始末中
                           全く 彼奴等と言ったら!!!