みちくさ-4

エスとキリスト
 

神を探して 

 人間というやつはどうしようもないやつで 不平や不満がないと 心に活気がない、 あまり退屈なので 昔 神様とかやらを探していた頃を懐かしんで 少しまとめてみました。

 2017年1月に 映画「沈黙」が封切られましたが この作品  沈黙を通さざるを得なかった人の信仰をみるのか、虐げられる信仰を目の前にしても なお沈黙を通し続けたイエスを問いつづけるのか、遠藤周作さんの一連の著書を見た上で さあ あなたは何を観るのでしょうか。

 幼い頃の田舎には 至るところに荒神様や水神様・弘法様の社や 道祖神・石の祠・しめ縄のかかった磐座なんてものがあちこちにあり いたずら好きな子どもたちに向かって そんなことをすると あちこちの神様がいつも見張っていて すぐに罰を与えられるから 悪いことをしたり 隠し事をしちゃいけない・・・・ なんて教育をされて育ちました。

 やがて ラジオが家庭に入り 字も読めるようになると 反抗期のガキは こんな石ころが本当に神様なんだろうか思い始め、小学校入学直前の頃 本当に罰が当たるのか確かめようと そこいらの祠に片っ端からおしっこをかけて歩いたことがあります。

 次にハマったのは福音書、その頃 ポケットサイズの福音書を配って歩く方たちがいて 縁側に転がっていたのを開き 挿絵と物語の美しさに惹かれたのは小学校の低学年の頃、これには神様は本当に居るのかもしれないと思ったものです。

 時は過ぎて高校の時 倫理の教科の延長で再び気にかかり始め それ以来手元には聖書があり 読み返してきたのですが 今度は確信を得ることができないまま モルモン教コーラン・仏教聖典 はては ジェーン・ディクソン エドガー・ケーシー ノストラダムなんぞを手当り次第にかじったあげく 90年には当時流行った世界の予言集なるものを手に入れ 例の1999年7の月迄 事実かどうかを検証した結果 なんと 映画の封切り時期と内容が予言とピッタリ。

 キリスト教に縛られ続けてきた西洋社会も時代の変化に押され 80年代になってようやく聖書に関する学問的研究が大っぴらに発表されるようになり 文献も豊富になったので 考古学や文献学をもとに発表された研究の成果と比較しながら再び読み直し 一通り自分なりの結論を出したのはそれからしばらく後のこと。

 最近 ヱホバの証人のみなさんと茶飲み話をしていたところ あなたはもっと聖書をよく読みなさいとおっしゃるので 付箋紙と書き込みだらけの聖書を引っ張り出して 新たにまとめたのが今回の資料になります。

 旧約聖書の持つ年代感覚は 世界は天地創造から6000年、世界の大きさはエジプトからメソポタミア迄の範疇を超えることはない上 建国の記憶である士師記の前後では 記述の構成そのものがが大きく異なり それ以前の物語はバビロン捕囚後に古代シュメールの伝説と七曜制を元にして モーゼ5書が追加されたことが伺える内容となっています。

 地中海とペルシャ湾は過去に何度も盆地として干上がり 海面上昇により海水が怒涛のごとく流れ込んでいますが 人類が記憶するには年代的に離れすぎています、 ところが 黒海については約7600年前にボスポラス峡谷から海水が流入し 300日程度で100mもの急激な海面上昇を引き起こしており これは洪水伝説として語り継がれるに十分な要素を持っています、又 最近 ソドム伝説を彷彿させる死海北部への隕石の衝突と都市の消滅も確認されています。 

 その他にも中東史を整理している段階で アフリカの干魃に追われた セム人のエジプトから中東への大規模な人口移動、サントリーニ島カルデラ崩壊によるミノア文明の崩壊、直後の気候変動による地中海東部の民族移動は エジプトでは海の民の侵攻、旧約聖書ではペリシテ人、ソロンとプラトンによるとアトランティス人として記録されている他、 出エジプト記を彷彿とさせる第二次セム人の移動に伴うイスラエルでの高地性牧羊部族民の出現と 後のユダ王国の成立迄を 近代の考古学から見て取れます。

 新約聖書については 文献考古学から推定される記述年代に沿って記載された思想を積み上げ 初期キリスト教史として簡潔に整理しています。

 パウロによるヘレニズム文化圏への伝導と ユダヤ戦争によるユダヤの崩壊に伴い ヘレニズム文化の影響を受け ローマの文化圏に住むユダヤ人の間で独自に歩み始めたパウロの教理 そして ローマ国境としてのカノンの成立を経て完成した キリストを神とする新しい宗教の価値観を見出すことができます。

 ほぼデーターの羅列です
    聖書を読むにせよ 神を探すにせよ 便利な手元資料となるでしょう
    
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       ('18.06.14更新 A-4 6ページ )
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