蓼食う虫-73

道具からしつらえる楽しみ

 
心を鎮めて
 
 網代笠に衣姿で国道沿いの歩道を歩くお坊さんを見かけたので 是非にとお誘いして我が家で昼食をともにし ていただき 昼過ぎから五時近くまでそれこれとお話を聞く機会がありました。 
 昔から道祖神には小便を掛け 坊さんのお経は孫悟空の話じゃ?と笑い(たまたま玄奘三蔵の章だったらしいのです) 神社のご神体とは何ぞと引きずり出すような腕白小僧でしたが 今に至るまで神を探し続けて来たことは事実です。
 髭顔の爺さんは 7日で世界を創ったと言うくせに たった一人の人間さえ出来損ないに造り 自分の失敗を棚に上げて 悔い改めろと迫っているし、やせっぽちの男は 全ての罪の身代わりになったんだとほざくくせに 親父と二人で何十万人の人間を殺してきたか数えてみたことがあるというのか、 やせっぽちの男、 帰ってきた者もいないのに 空の上と地面のしたに居住区が有るなどと嘯く輩、 国会議員のくせに仏罰があたるなんぞと騒ぐに至っては なにおか言わんやで、 知れば知るほど不信感の固まりになるようなこの時代、 禅者も結婚して自営業やサラリーマンとして葬式をやってる坊さんばかりかなと思っていたところ この方は何でも10年以上師に使えて托鉢業を行い ここ10数年は 野宿を宗とし朝夕の座禅を欠かさぬ遊行で日本全国を廻っているとのことでした。

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山椒味噌

   ・ 山椒の実は茹でて水で晒し アクを抜きます
   ・ すり鉢に入れて味噌と砂糖を適当に加えゴリゴリ、スリ加減はお好みですが
                  今回は風味を生かしたいので すこし粗目に 
   ・ ご飯に直接乗っけても 調味料としても ビニールに入れ薄く整えて冷凍保
                  存も いいですよ!
 
 庭に山椒の実がなりましたので 長らく忘れていた山取の山椒の木でスリコギをつくり 新品のすり鉢を用意して山椒味噌を楽しみました。
 先ほどのお坊さん 私は遊業が職業だと行っていましたが 職業遍路さん(四国ではこれで生活していけるらしいです)と違い 酒を口にせず朝・夕の座禅を欠かさないことで 自分はぶれていないと確信できているとのことでした。
 武道をやっている方ならわかるはずですが 道着を来た姿や挨拶をしただけで 相手の強さがわかるものです
釈迦もきっとそんなふうに人格が輝くほどの境地にある人ではなかったのか などと言う話に落ち着きましたが 本物をめざす人がいなければ この道は廃れるんでしょうね・・・たぶん、 しかし あの釈迦でさえ人に教えるのをためらったほどの道を この人は行くんでしょうか。
 現代では 定年後の研究課題として慧能の道ははうってつけですよ それとも 一休の道?、 他の研究と違い設備も要らず、もったいぶった学者も口を挟めない分野、 簡単に結論が出にくそうですから 林住期を 長いこと楽しめそうですし なにより 文字通り人生を掛けてたのしめそうですから 取り組むに値します。
  でも その前に 山椒味噌でご飯を一杯いただきましょう   ピリッと
        刺激さえあれば・・・スタップが生まれる位ですから・・・
                                                                        気分くらい簡単にリフレッシュしますよ